ついに久々のソロコンサートの日がやってくる。
正確にいうと全くのソロコンサートって、こんにゃく座に入ってからははじめてかも?
8月23日。
燃え盛る夏の日に「愛のうた」を集めて歌いまくる。
チュージにかまけていて(前の日記をごらんください)終わった途端、ぐったりしてしばらく起き上がれないくらいだった。
しかし、ソロコンサート、自分が責任とらなきゃならない。
復活!
こんにゃく座の稽古場は「薮の中」まっさかりだし、ソロなので、自宅で黙々と稽古をしている。そうなると、この写真のような状態になる。ぐちゃぐちゃだ。
自宅での稽古は、防音もしていないし、昔お隣さんから「いい加減にしてくれ」と言われた事もあり、大声はだせない。
しかし最近、良い事を思いついた。
稽古場にいった時は思いっきり大声で歌い、家ではできるだけ静かに歌う。
私の不得意なピアニッシモのお稽古をすればいいのだ!
大きな声をだしていると歌の中身がぶっ飛んでしまっている事がある。
そう思うと、結構、気が楽になる。
そして、あげくの果ては同居人がオリンピックの中継を観ている横で歌う。オリンピックの選手を観客と思って歌う。
つまり、本番の時だって観客のふとした態度に気がいってしまい、集中できない時があるのだから、どんな状況でも歌えるようにしておくのだ。なーんて。
昔は稽古をするときは色々と態勢を整えてからでないとできなかった。
最近は、身構えない練習!とうそぶいて寝ながら歌ったりもする。(これは、本当に足しになっているかはわからない)
料理を作りながら、ぼそぼそ歌の歌詞を語る。(これは足しになっていると思う)
それでも、ひとりぼっちで稽古するのは、ほんとにおもしろくない。
嫌な思いをしながらでも、みんなと作るのが好きだなあ・・・としみじみ思う。
8月23日、三鷹にて。
おかげさまで大入り満員である。
主催してくださっている高橋さん、只井さんのお陰である。
そうだ!やっぱり、ひとりでやっているわけではない。ピアニストのきほつんもばりばり合わせ稽古をしてくれている。
あと、少し!がんばろお!
今の一番の悩みは打ち上げの人数とお酒の量である。
う〜〜〜〜ん、はじめての所だから様子がわからない・・・。
ちゅーじ夏の陣が終わった。
まさに「花火が〜終わると〜」っちゅう気分。
こんにゃく座のワークショップであまりに盛り上がってしまったので、名古屋へ行くまえは自分が盛り上げられるかだった。
8月6日、朝8時15分広島に向って黙祷をして、さあ、名古屋へ出陣。
暑かった〜熱かった〜。暑苦しい名古屋とちゅーじ。
私の不安なんて関係なく、ちゅーじさんは物凄いモチベーションで歌に格闘していた。
二人でたくさん稽古をした。
「サザンクロスの彼方で・・・」をオープニングに選んだ理由を聞くと、父と自分と自分の息子との関係をぼそぼそと語る。
ぼそぼそと熱くまわりくどく語る。
これがちゅーじさんの技である。匠である。
「あくび」を誰に歌いたいかときくと、やはり息子だというので、その対象を想定して歌ってくれといった。歌うほうもきくほうも泣いてしまった。
「まなこをひらけば」を、ちゅーじ夫妻でデュエットしてもらった。はじめは歌う事に二人で緊張していたので、たとえば、まきさん(ちゅーじさんの妻)がもうぼけちゃって、まきさんはただ楽しく歌い、ちゅーじさんはふたりでこの歌を歌ったことを思い出しながら歌うってのはどうですかね?というと、二人とも緊張がとけて物凄いラブラブな歌になってしまった。
「まげもん」のお絹さんと文吾のシーンで、文吾が「私もお絹さんと夫婦らしい暮らしがしたい」という所で、私のほうをちゃんとみつめて言うとどうなりますかといったら、うるうるの目で私をみつめて歌う。
このおっさん、ほんまにわしの事、好きなんちゃうか?と錯覚できるぐらいちゃんとみつめて歌えている。そうなると、お絹さんをやっている私としてはメロメロである。普段、はっきりしないのに、こういう事だけは、はっきりしている。
まさに、菊地文吾そのものである。
ちゅーじさんとやりとりをしているとびっくりさせられることがいっぱいあった。
本番の二日まえに「はぎの会」の母体である「グリーンエコー」の練習を見学させてもらった。100人以上が常時集まり、人の声で自分があってるかどうかわからないといいながら、ラベルの大曲をどんどん歌っていってる。指揮者が全然えばっていないので、なぜかと聞いたら、指揮者もいち団員で、みんなの選挙で選ばれるらしい。みんなで相談しながら練習している感じである。体育会系クラッシックの団体である。
ここで、「ちゅーじコンサートの宣伝」をやってくれといわれた。目がまわりそうだった。
それにしても、このおっさんは、たくさんの仲間をもっている。
そもそも、自分ひとりの還暦コンサートをつつましやかにやればいいのを、はぎの会やらグリーンエコーやらとやらないと意味がないとまでおっしゃって、きっと、その巻き添えを食った人たちははっきりしない事がいっぱいで大変だったと思う。
けれども、あのコンサートにいたすべての人たちは、あの日すごく幸せな気持ちになれたと思う。
こんにゃく座の関係でちゅーじさんを知らないお客様が来ていたのに、ちゅーじさんの始めの歌で泣かされた、いいコンサートだったと言ってくれた。
はぎの会で最後に歌った「おじいさんに・・・」は、みんながちゅーじさんになって歌っていた。私は司会席で涙をこらえるのに必死だった。
しかし最後までわらかしてもらったのは、打ち上げで、岡原真弓への謝辞が全くなかった事だ。ははは。ちゅーじさんにとって岡原は、師ではなく仲間なのだ。
いや、ただ、忘れてたのかな?
これが、ちゅーじさんの人を惹き付けるわけのわからない魅力である。
四年生たちがコンサートが終わってからぐんと力があがった。
ちゅーじ、はぎの会、グリーンエコーが、この後どんな発展をするかが楽しみだ!
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オペラシアターこんにゃく座 岡原真弓の魂
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