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大魔女ビバリー様のお部屋
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9月11日12日に北上で、子供の出演する『どんぐりと山猫』の公演があった。
そのあと、私のスケジュールが空いているから、せっかく東北まで行くし、温泉でもいこうか・・・と考えていた。
フィガロを観に来た両親と仙台のファンのSさんと喋っているうちに、じゃあ、みんなで行こう!と盛り上がった。
これが苦難のはじまり。
母親は私と性格が違って、何かときっちり早めに準備をしないと気がすまない。
私が少しでも連絡を怠ると、大騒ぎである。
「メールをできない理由くらいメールしてきなさい!!」と怒りのメールがくる。
できないからメールしてないんじゃない・・・。全く・・・。

すったもんだしてやっと12日、北上のその公演を両親も観て、花巻の大沢温泉にむかった。
公演については、
はじめに出て来た子(赤松)はジュリエットの子か?などと言ったりとんちんかんだった。
どうも最近の新人の事は、多すぎて判別しかねている様子である・・・。

大沢温泉に決めたのは、みかんさん(林光さんの娘さん)が大沢の菊水館はお手頃でいい感じだよと、教えてくれたから。そして、私達がくる事でみかんさん夫妻が11日だけ泊まろうとしていたところを、12日も泊まる事にしてくれた。そして、実際は13日も泊まってくれた。
みかんさんも11日に北上のどんぐりを観てくれていて
「どんぐりが登場するところが本当にわらわらわらという感じで素晴らしい!たいした公演だあ!」
と誉めてくださった。

大沢温泉は遥か彼方の記憶に素晴らしく、再訪してみるとやっぱり素晴らしかった。
あの時は恥ずかしかった混浴露天風呂もいまや全く恥ずかしくない。
ご機嫌でみかん夫妻と入ってしまった。
ちなみに私の親父ははじのほうにいて、こちらに近寄らなかった。
温泉の番頭さんによると、最近混浴では女性のほうが平気で男性のほうがたじたじしているらしい。
(まあ、女性といってもある年齢以上だろうが・・・。)

翌日はみかん夫妻の車で高村光太郎記念館、みかん夫妻が床を作った工房、実際に賢治も行った旧い蕎麦屋、賢治記念館に行った。
両親はあまり賢治に興味がなく、はじめ記念館には行かないと言っていたが、
まあ、こんにゃく座がこんなにたくさん賢治の作品やってるのだから、行っておこうという事になった。
親父が気にいったのは、賢治が発明して特注した譜面台。
四人が向き合って演奏する形になっている。

夜はまたまたみかん夫妻の部屋で飲み会。
みかん夫妻の話は本当に面白い、楽しい。
アジア紀行ものから、林光の秘密(?)まで、つきることなく出てくる。
みかんさんの、一つの話を喋り終わった時の感じが林光さんにそっくりである。

翌日は、みかん夫妻と別れて、大沢の奥にある「鉛温泉」に泊まる事にした。
ここからが、本当の岡原家珍道中のはじまり・・・。
つづく・・・。
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