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いやはや、まったく…。
いったい、全体…。


鄭さんの作品というのは、まったく果てしがない。

と、いうか、鄭さんの戯曲に萩さんが作曲で戦い、さらに戯曲家とは別人格になってしまった鄭さんが、またまた新しい視点で作品に戦いを挑んでいくのだ。

戦火が広がるように。


鄭さんはあきらめない。

どんなにこちらができなくても許さない。
できるまでやる。

その鄭さんの元に集まるスタッフも、あきらめない。

振り付けの多恵さんが言う、「うん、もう一回やろうか」と、何十回も言う。
サムルノリの李さんが言う、「簡単なことなんです。ひとつの踊りができたらいいんです。」といって、基礎練習を繰り返す。
今まで、家で作曲していた作曲家がやってきて
「歌うことと太鼓と動きがおりあってない」と、言う。

今のところ、やることが多すぎて、すべてが折り合わない。


演出家は腹を叩いて笑いながら言う。

「歌って、踊って、太鼓たたいて、泣いて、笑って、オペラって楽しいねええええええええ」

くっそおおお!今にみていろ、本当にそう思えるようになってやるぞ!

しかし、稽古場はいつも笑いにあふれて、すごく楽しい。
それは、鄭さんの中に大きな「愛」があるからだ。
決して、なまっちょろいものではない「愛」がある。

それに答えるには……死ぬまで演じるしかない……ってこと。






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