こんにゃく座の座歌、林光作詩作曲の「夢へ」
昔、広場に一本の柱、その周りで人々は踊り・・・。
まさにこういう経験をしてしまった。
ここは岩手県のとある家の庭、とある集いが行われ、私はアコーディオンを持って歌いにでかけた。前日から車を600キロぶっ飛ばし・・・正確にはぶっ飛ばしてもらい、大沢温泉に泊まり、この集いに参加した。
「曇りのち雨」の天気予報をぶっとばし、「晴天!」
集まった人々が誰なのか、よくわからない。
やたら歌のうまいおにいさんが、ギターで弾き語っていた。
いい歌うたうなあと思ったらプロのシンガーソングライター南條さんだった。
七頭舞という踊りが14、5人で踊られた。
衣装を着込み、太鼓を打ち鳴らし、巨木の前で踊られた舞はまさに鹿踊りのはじまりだ・・・。こういう舞を、この地方では普通の人々が普通に舞う。(もちろんかなりハードなのでぜーぜーはしていたが・・・。)
フラメンコギターを弾く人、三線を弾く人、ボブディランを歌う人、司会進行なしで、どんどん芸が披露されていく。真剣に見ている人もいれば、周りでくっちゃべってる人もいる。基本は日本酒。
まさに、祭り・・・。
そして、ここには拡声器はない。
アコースティックなのだ。
小さな音でも風が運んでくれる。ちょっと耳を澄ませば聴こえる。
この人たちは誰なんだろう・・・。
みんなはゴザに座っているのに、あるマダムには椅子とテーブルが用意され、そのうえにはタバコ盆と自分で持って来たというラム酒が置かれていた。
ついにそのマダムが立ち上がる。
「これ以上呑むと酔っぱらってできなくなるので、今やります」すでに、充分酔っぱらってはいた・・・。
詩の朗読がはじまった。
大地を揺るがす叫びにも似たその朗読はめったにお目にかかれないものだった。
このひとは知る人ぞ知る、「林洋子」だった。
朗読が終わると、増々、呑むピッチがあがり、最後はタバコをくわえながらゆらゆらと動きだし、まるで晩年のエリザベステーラーだった。
さて、私はどんなリクエストにも答えられるようにと思い、林光ソングブック全4冊を持ってでかけ、しかし、譜面は風に吹き飛ばされ・・・。
やはり大石先生がいつも言うように暗譜が命。
「春の海」をアコーディオン独奏。
「マルチェリーナのタンゴ」「旗はうたう」を弾き語り。
いったい何の集まりだああ!
つづく・・・。
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