この2月から、ずうううっと『鄭さんまみれ』
おぺら塾で鄭作品の『スマイル』を指導して、うた会で鄭作品の『餃子の美味しい作り方』のワンシーンをやって、そして現在、待望の『ロはロボットのロ』の絶賛稽古中!
『スマイル』という作品は、名古屋のうた座の為に書かれたもので、私は観たことがなかった。
ぼたんという風変わりな女の子とけんとというハーフの男の子の友情物語。
けんとはぼたんに「幸福になる呪文をおしえてあげるよ!スマイル!スマイル悲しい時にも苦しいときにもスマイル」という。
新作を一緒に作っているような気分で、塾生たちと立体化した。いやあ、鄭さんの作品ってほんとに優しいなあと感じた。しかし、それを表現するには並大抵の根性では出来ない。
技術ではない。根性なのだ。
社会人である塾生たちの最後の仕上がりは素晴らしいものだった。
物凄く大変だったと思う。月曜日から金曜日まで働いて、土日は10時から21時まで練習。
ダブルキャストだったから自分は歌わないで人の稽古をじいっと見ている時もあるのに、塾生はだれない。
私は初めは演出の立山ひろみさんの要求が高すぎる!間に合わないよ!と感じていたのに、塾生たちの努力と根性と、ひろみさんの粘りに巻き込まれ、気がつけば物凄く興奮して、高すぎる要求をしていた。
そしてその要求に塾生みんなで答えてくれた。感動的な舞台だった。
そして、その余韻に浸りながら、今度は自分が歌う年に1度のうた会。
今年は、たまたま、鄭作品の『美味しい餃子の作り方』のワンシーンを選んでいた。
これまた、神戸の濱崎さんというプリマドンナに書き下ろされた作品で、一人オペラである。
神戸の震災で弟を亡くしていて、亡くなった弟に向かって喋っていたという事がオペラの終盤で種明かしされて、観客を号泣させる。弟を亡くしたその日、それでも庭に七輪を出してみんなで餃子を焼いて食べる。
どこの部分を取り出すか大いに悩んだが、やはり、餃子を食べながら歌うシーンが一番だろうと思い選んだ。
「それでも私達は庭で餃子を食べた。生きていることの喜びと、生きていることの悲しみと、生きていることの苦しみとと、壊れてしまったものたちへの愛しさと切なさと無念さを、それらすべてを包んで、餃子を餃子を食べた。私は知った生きることは食べることだと。私は知った、食べることは生きることだと。私はぎょうざを食べながら、ちょっぴり泣いた。」餃子を食べながら歌った。どのタイミングで食べるか研究するために、毎日餃子を食べていたので、向こう半年は食べたくない。ゲップ(笑)
そして、4月8日からロボットの稽古が始まった。
私は初演の時に、こんにゃく座とは初のお付き合いの鄭さんの演出助手をした。
鄭さんは凄く要求が細かく高く厳しい。しかし、稽古場はずっと笑いでいっぱいだった。そして作品は涙でグチョグチョになる。忙しいったらありゃしない。
ダブルキャストで、新人も沢山いて、その出来なさ具合に、鄭さんがビックリすることばかりだった。
しかし、逆境に強い鄭さんは、命がけで役者に挑む!私も巻き込まれて挑む!
私は知った。芝居はみんなで作るものだと。独りよがりでは駄目だと。鄭さんはそれを教えてくれた。
今回私は初出演!主人公のパン作りだけが得意なロボットテトくんのママ的な役と、ロボットという文明を憎んでいる魔女の二役をやる。
「テトのパンはあ!あいうえおのあ!晴れた日も曇った日も雨の日も、悲しい時も、苦しい時も、さみしい時もやって来る朝のあ!新しい希望と、新しい喜びと、新しい元気が窓叩く、朝のあ!新しい朝のあ!」
あらためて書くと泣けてくる。なんて、言葉だ!鄭さんは天才だ!そして、私達にとって天災だああああ!
今日から装置の中で本格的に稽古していく。我々にどんな苦難が待ち受けているか計り知れないが、苦しい時も、悲しい時も、夢と希望のスマイルをもって、元気に食べて、新しい朝を迎えよう!
鄭義信!不滅!
気がついた、鄭さんまみれとは、萩さんまみれでもあるのだ。
おぺら塾で鄭作品の『スマイル』を指導して、うた会で鄭作品の『餃子の美味しい作り方』のワンシーンをやって、そして現在、待望の『ロはロボットのロ』の絶賛稽古中!
『スマイル』という作品は、名古屋のうた座の為に書かれたもので、私は観たことがなかった。
ぼたんという風変わりな女の子とけんとというハーフの男の子の友情物語。
けんとはぼたんに「幸福になる呪文をおしえてあげるよ!スマイル!スマイル悲しい時にも苦しいときにもスマイル」という。
新作を一緒に作っているような気分で、塾生たちと立体化した。いやあ、鄭さんの作品ってほんとに優しいなあと感じた。しかし、それを表現するには並大抵の根性では出来ない。
技術ではない。根性なのだ。
社会人である塾生たちの最後の仕上がりは素晴らしいものだった。
物凄く大変だったと思う。月曜日から金曜日まで働いて、土日は10時から21時まで練習。
ダブルキャストだったから自分は歌わないで人の稽古をじいっと見ている時もあるのに、塾生はだれない。
私は初めは演出の立山ひろみさんの要求が高すぎる!間に合わないよ!と感じていたのに、塾生たちの努力と根性と、ひろみさんの粘りに巻き込まれ、気がつけば物凄く興奮して、高すぎる要求をしていた。
そしてその要求に塾生みんなで答えてくれた。感動的な舞台だった。
そして、その余韻に浸りながら、今度は自分が歌う年に1度のうた会。
今年は、たまたま、鄭作品の『美味しい餃子の作り方』のワンシーンを選んでいた。
これまた、神戸の濱崎さんというプリマドンナに書き下ろされた作品で、一人オペラである。
神戸の震災で弟を亡くしていて、亡くなった弟に向かって喋っていたという事がオペラの終盤で種明かしされて、観客を号泣させる。弟を亡くしたその日、それでも庭に七輪を出してみんなで餃子を焼いて食べる。
どこの部分を取り出すか大いに悩んだが、やはり、餃子を食べながら歌うシーンが一番だろうと思い選んだ。
「それでも私達は庭で餃子を食べた。生きていることの喜びと、生きていることの悲しみと、生きていることの苦しみとと、壊れてしまったものたちへの愛しさと切なさと無念さを、それらすべてを包んで、餃子を餃子を食べた。私は知った生きることは食べることだと。私は知った、食べることは生きることだと。私はぎょうざを食べながら、ちょっぴり泣いた。」餃子を食べながら歌った。どのタイミングで食べるか研究するために、毎日餃子を食べていたので、向こう半年は食べたくない。ゲップ(笑)
そして、4月8日からロボットの稽古が始まった。
私は初演の時に、こんにゃく座とは初のお付き合いの鄭さんの演出助手をした。
鄭さんは凄く要求が細かく高く厳しい。しかし、稽古場はずっと笑いでいっぱいだった。そして作品は涙でグチョグチョになる。忙しいったらありゃしない。
ダブルキャストで、新人も沢山いて、その出来なさ具合に、鄭さんがビックリすることばかりだった。
しかし、逆境に強い鄭さんは、命がけで役者に挑む!私も巻き込まれて挑む!
私は知った。芝居はみんなで作るものだと。独りよがりでは駄目だと。鄭さんはそれを教えてくれた。
今回私は初出演!主人公のパン作りだけが得意なロボットテトくんのママ的な役と、ロボットという文明を憎んでいる魔女の二役をやる。
「テトのパンはあ!あいうえおのあ!晴れた日も曇った日も雨の日も、悲しい時も、苦しい時も、さみしい時もやって来る朝のあ!新しい希望と、新しい喜びと、新しい元気が窓叩く、朝のあ!新しい朝のあ!」
あらためて書くと泣けてくる。なんて、言葉だ!鄭さんは天才だ!そして、私達にとって天災だああああ!
今日から装置の中で本格的に稽古していく。我々にどんな苦難が待ち受けているか計り知れないが、苦しい時も、悲しい時も、夢と希望のスマイルをもって、元気に食べて、新しい朝を迎えよう!
鄭義信!不滅!
気がついた、鄭さんまみれとは、萩さんまみれでもあるのだ。
PR
この記事にコメントする
- ABOUT
オペラシアターこんにゃく座 岡原真弓の魂
- 最新コメント
[09/24 九州のファン]
[12/07 九州のファン]
[12/07 岡原本人]
[12/06 九州のファン]
[01/02 九州のファン]
- アーカイブ